「宇宙と意識を考える――私たちは、なぜここにいるのだろう?」 | 一般社団法人 食と意識研究所 /  二村有里繪

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「宇宙と意識を考える――私たちは、なぜここにいるのだろう?」

第7回 宇宙から「今日の私」へ――食べることから意識を考える

――私たちが自分自身を知ろうとすることは、宇宙が自分自身を知ろうとすることの一部なのかもしれない

ここまで、

宇宙の始まりから、生命の誕生、人間の身体、意識、脳、宇宙のネットワーク、そしてインターネットやAIまで、

ずいぶん壮大な話をしてきました。

最終回は、その話を私たちの日常へ戻したいと思います。

宇宙について考えることと、

「今日、何を食べようかな」

と考えること。

一見すると、あまりにも離れた話に思えます。

けれど私は、実はここがつながっているのではないかと思っています。

宇宙の長い歴史の先に「私」がいる

約138億年前に始まった宇宙。

そこから星が生まれ、元素が生まれ、惑星が生まれ、生命が生まれました。

長い長い時間を経て、人間が生まれ、

そして今、

私たちは「自分」という意識を持って生きています。

そう考えると、

今ここにいる自分も、宇宙の歴史から切り離された存在ではありません。

私たちも、その長い流れの途中にいます。

そして私たちは毎日、

感じ、考え、選び、行動しています。

人生は「選ぶこと」の連続

朝起きてから夜眠るまで、私たちは驚くほどたくさんの選択をしています。

何を着るのか。

誰と会うのか。

何を話すのか。

仕事をするのか、休むのか。

そして、

何を食べるのか。

一つひとつは、とても小さな選択です。

でも、その小さな選択をしているのは「私の意識」です。

ところが私たちは、いつも自分の意思だけで選んでいるわけではありません。

「こちらの方が安いから」

「みんながそうしているから」

「身体に良いと言われているから」

「相手に合わせた方がいいから」

「こんなものを選んだらどう思われるだろう」

気づかないうちに、たくさんの情報や過去の経験、習慣、価値観の影響を受けています。

だから私は、「食べる」という日常の行為を通して意識を見ることは、とても面白いと思っています。

「何が食べたい?」という小さな問い

たとえばレストランでメニューを開いたとき。

最初に、

「私は何を食べたい?」

と自分に聞いてみる。

とても簡単なことです。

でも、意外と答えられない人がいます。

値段を見てしまったり、

一緒にいる人が何を頼むのか気になったり、

「こちらの方が身体にいい」

と考えたりする。

そうしているうちに、

最初に自分が「食べたい」と感じたものが、わからなくなってしまう。

これは食事だけの話でしょうか。

仕事でも、

人間関係でも、

人生の大きな選択でも、

私たちは同じことをしているかもしれません。

意識は、大きなところだけにあるのではない

「意識を高める」

というと、

瞑想をしたり、宇宙について考えたり、特別な学びをしたりすることを想像するかもしれません。

もちろん、それも一つです。

でも私は、

日常の小さな選択に気づくことも、意識を知る大切な方法

だと思っています。

なぜ、私はこれを選んだのだろう。

本当はどうしたかったのだろう。

今、身体はどう感じているのだろう。

そんなふうに、自分に問いかけてみる。

すると、それまで無意識だったものが、少しずつ「意識」に上がってきます。

そして、

「私はこうしたい」

と自分で選ぶことができるようになります。

一人ひとりが違うから面白い

もし、この連載で考えてきたように、

宇宙が生命を通してさまざまな経験をしているのだとしたら。

私たち全員が同じ人生を生きる必要はありません。

むしろ、

一人ひとりが違うことに意味があるのかもしれません。

あなたが美味しいと感じるもの。

私が美味しいと感じるもの。

あなたが心地よいと思う生き方。

私が心地よいと思う生き方。

それぞれ違っていい。

違うからこそ、そこにたくさんの経験が生まれます。

だから、

「正解は何だろう?」

と外に答えを探し続けるだけではなく、

「私はどう感じる?」

と自分に問いかけることも大切なのだと思います。

宇宙の話は、遠い話ではなかった

宇宙という、とてつもなく大きなところから始めたこの連載。

でも最後にたどり着いたのは、

とても小さな、

「今日、私はどうする?」

という問いでした。

宇宙がどうして生まれたのか。

意識とは何なのか。

私たちはなぜ存在するのか。

まだ誰にも、本当の答えはわかりません。

だからこそ、考えることができます。

そして、自分なりの答えを生きてみることができます。

何を感じるのか。

何を選ぶのか。

どんな経験をするのか。

その一つひとつが、自分という存在をつくっていきます。

そして、もし私たちも宇宙の一部なのだとしたら、

私たちが自分自身を知ろうとすることは、宇宙が自分自身を知ろうとすることの一部なのかもしれません。

壮大な宇宙の話も、

私たちの日常も、

もしかすると同じ一本の線の上にある。

だからこそ私は、

「意識」という大きなテーマを、

毎日の暮らしの中から考えていきたいと思っています。

難しいことではなく、

まずは今日の小さな選択から。

今日、あなたは何を選びましたか?

そして、その選択は、

「本当の自分」が選んだものでしょうか。

そんな小さな問いから、自分の意識を観察してみてください。

宇宙を知る旅と、自分を知る旅。

実は、同じ旅なのかもしれません。

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